2013.04.06

アベノミクス(前回の花も)

 安倍政権が順調に船出し、支持率が発足時以上に高まっている。このような現象は小泉政権以来だろう。100日を超えるまで政権内に目立ったスキャンダルが1件も表面化しないのも、めずらしいことだ。「身体検査」がかなり入念に行なわれたのだろう。参議院選挙までは経済一本で行くという基本戦略も成功している。円安、株高で市場が沸き立っているし、ローソンなどの大企業の一部が賃上げを表明するなど、賃金上昇の期待も高まっている。(一体全体としてどれくらいの賃上げがなされるのかは、データが出てみないと何とも言えないが)
 2009年の劇的な政権交代で沸き立ってから3年半、あのときは、鳩山首相の「最低でも県外」という見通しも何も持たぬ世迷い言発言を境に、坂道を転げ落ちるように急速に支持を失い、菅、野田と政権が代わったが、再び浮上することはついになかった。一言で言えば、政権担当能力があまりにも未熟であったというしかないだろう。それに比べて現政権の安定感は確かに高い。といっても、第1次安倍、福田、麻生と、いずれもみじめな短命内閣に終わったことを思えば、自公連立の安定感というよりは、安倍氏が自らの失敗を踏まえて周到な構想を練りに練って政権に就き、それがこれまでのところ見事に成功しているということだと思う。

 長期政権になるのではないか。民主党はあまりの体たらくで再起不能とも思われる大敗北を喫した。7月の参議院選は言うに及ばず、当分浮上する要因が見当たらない。維新の会、みんなの党も勢いがなく、野党共闘で自公過半数を阻止する可能性がなくはないのだろうが、政権をうかがうことは到底望めない。私としては、参議院選では、自公過半数の阻止より、維新、みんなの力が増すことのほうを恐れる。安倍総理は思想的には公明党よりも維新、みんなのほうにシンパシーがあるはずだ。与野党の図式が大きく変わると、自+維新(+みんな)連立の志向が高まっていく可能性が生まれる。それがもっとも危険なシナリオではないか。しかし、実際はそうはならないだろう。長期政権をめざすなら自公の枠組みを捨てて火遊びをする愚を今回の安倍首相は犯さないように思う。そういうことも含めた安定感を感じるのだ。

 しかし、現政権の基本戦略がこの国の未来を担保しているとは思えない。世界に類を見ない人口の急減、超高齢化、そして中間層の減少と貧困、格差の拡大に対する長期的なビジョンが見えないからだ。アベノミクスによって、2年後に物価は2%上がるかも知れない。しかし、5年後はどうか、10年後は?!生産年齢人口が急速に減少し、高齢化率が40%の社会をどう迎えるのか。GDPは確実に下がっていくだろう。成長戦略は確かに必要だ。しかし、それでもGDPは下がり続ける。そういう時代の社会保障政策、経済政策、社会政策がどうあるべきか、その道しるべは、一切示されていないのだ。アベノミクスは一時的なカンフル剤として一定の成果を上げるかもしれない(それすら賭けみたいなもので、バブルが再燃するかもしれないし、国債がある日突然暴落する危険と隣り合わせだ)。しかし、日本は成熟期を過ぎた還りの人生を歩むしかないという、いわば諦念が必要だ。それいけどんどんの時代は終わったことを認識して、進むべき方向を根底から考え直さなければならないのだ。これからの政権は、この困難な道筋を国民に正直に示さなければならないのだが、安倍政権にそれができるとは思えない。では誰ができるか、その顔も思い浮かばない。

さて、メールが開けなくて掲載できなかった1週間前の花です。

君子蘭が変わらず見事です。下の写真は別の場所にある鉢、このつぼみが上のように咲くのです。

石川くんがいろんな角度から撮ってくれるので写真を多めに掲載します。ガーベラ、孔雀草、ブプレです。

   先週の鉢物のラナンキュラスの横に、同じく鉢物のチューリップを置きました。

                      芍薬です。