2013.03.29

入職式

 今日は4月1日採用の新入職員入職式、私は次のような話をした。
 今年は、8月(多分)に君津の児童養護施設「はぐくみの杜」がオープンするので、新入職員27名(不確か!)のうちもっとも多数の配属先が同施設だ。2年前に千葉県が2ヶ所の児童養護施設を新設すべく県内の全社会福祉法人に公募を行なったが、応募したのは4法人だった。県内に社会福祉法人がいくつあるか知らないが(500くらいか?)、そのうちわずか4法人である。児童虐待が大きな社会問題になっており、児童養護施設の空きがないために、児童相談書の一時保護施設があふれている。親子分離が必要な子どもたちの保護がままならない状況に陥っているのだ。高橋克己という優れた人材と出会うことができたから応募したことは以前に書いた。募集書類を読んで、とにかく、私はそうした人材を何とかして見つけたいと考えた。児童養護施設に入所する子どもたちは、理不尽な理由で、人間としての尊厳、愛を失いつつある。施設には、複雑にからまった糸が切れないように細心の注意を払って丁寧にほどいていくことが求められている。間違っても、管理的に子どもたちを抑制することがあってはならない。私たちにその実力があるという自信があるわけではない。しかし、少なくともそうあらねばならないとは考えている。そういう法人がこの事業を行うべきだと考えて、高橋さんを発掘して、手を挙げた。

 また、7月にオープンする重症心身障害者の通所施設「重心通所さくら」は、重心児を持つ親たちの悲痛な願いに応えるために創ることにした。子どもたちが特別支援学校を卒業したあと、日中を過ごす通所施設は極めて少ない。施設を利用できなければ、親は24時間、子どもから目を話すことができないのだ。そして、重心者が人としての尊厳を持って生きるためには、日常生活の安心、安全、QOLを保障することはもちろん、社会人としての役割を持って生きることが必要だ。意思表示が極めて困難な重心者とコミュニケートし、役割を実感できるケアを行うには、高いレベルの介助技術が必要だ。こちらも、私たちにそれをやりきる自信があるわけではない。しかし、この施設を運営するために特別支援学校を辞めたTさんを迎え、利用者一人ひとりにとってのQOL(いのちの輝き)、特に社会人としての役割をどう発揮するかを考えていきたい。

 さらに、社会福祉法人としては、契約を締結した利用者に対して最高レベルのサービスを提供するべく、日々研鑽を積むのは当然のこととして、貧困、孤立状態で制度のすき間にこぼれてしまっている人たちに対して目を向けなければならない。制度事業は一定の採算性が見込めるが、独自に財源を確保するなどして、採算が取れない活動に取り組んでこそ社会福祉法人としての存在価値があるといえよう。

まあ、要するに、いつもどこでも言っていることを入職式でもしゃべったということでした。