2013.10.13

協同福祉会訪問

 奈良県の社会福祉法人協同福祉会に招かれた。昨日開催された同法人主催の公開講演会でユニバーサル就労の話しをしたのだった。講演会には、法人職員、友の会(後援会)の皆さんの他、近隣のナカポツセンター(障害者就業・生活支援センター)の相談員の方なども参加されていた。100人近くだっただろうか。協同福祉会は、事業計画にユニバーサル就労を推進することを明記し、実際に、今年度から具体的な取り組みを始めている。同法人はコープならが母体で、いわば生協の仲間、実は、生協としては日本最大の介護事業規模を誇るコープあいち(愛知県最大の生協)も、ユニバーサル就労の取り組みを始めようとしている。生協と生協を母体とする社会福祉法人でユニバーサル就労が広がることを大いに期待したい。
 私の講演がどれくらい役に立ったかは、はなはだ自信がないが、私のほうは、実に実り多い出張だった。まずは、講演会終了後、大國常務に「あすならホーム櫟本」を案内してもらった。(「櫟本」、読めますか。「いちのもと」と読むのだそうです。)デイサービスセンター、ショートステイ、小規模多機能型居宅介護の複合施設だ。

http://www.asunaraen.or.jp/facility/index8.html#container

 上のアドレスを開くと写真が数枚あるが、デイサービスセンターの掘り炬燵テーブルに座って、小1時間、地域包括ケアを進める協同福祉会の実に面白く、参考になる話をたくさん聞くことができた。まずは、この掘り炬燵、非常に有効とのこと、また、写真にはないのだが、浴室の床が「畳」なのだ。もちろん、本物のイ草のたたみではなく、ポリプロピレン(?)なのだが、利用者が腰をおろして、自分で体を洗う光景が頻繁に見られるようになったとのこと。私も、以前、浴室が畳もどき(多分同じ材質)の温泉旅館に行ったことがあるが、実に新鮮だった覚えがある。これは良い!次につくる施設で是非とも試してみたい。

 参考になったのは、ハードのことだけではない。協同福祉会が利用者の生活を丸ごと支援するために、生活クラブ風の村ではこれまでまったくイメージしてこなかった多彩な取り組みを行なっていることを聞き、強烈なショックを受けた。「地域包括ケア」という言葉を、一人ひとりの利用者への、まさに「包括的関わり」で具体化していることに、驚嘆の連続だった。聞いた話をここで全部書くわけにはいかない。彼らの貴重なノウハウだから。

 一つだけ、例えば、上記のとおり、あすならホーム櫟本では3つの事業を行なっているが、例えば、デイサービスセンターの職場会議のような、事業ごとの職員会議は一切やらない。というか、会議と名のつくものは基本的に利用者のケース検討会議しかやらないというのだ。自分たちの仕事は、一人ひとりの利用者を支え切ることしかない。デイサービスセンターとかショートステイとかの事業所はそのための道具で、事業所の運営のための話し合いなどというものは、事業所ごとの縦割り組織をつくっていくことにしかならないという考え方に基づいている。ケース検討会議には、その利用者が利用しているすべての事業所の担当者が集まる。

 生活クラブ風の村では、ちょうど今、来年度からの3ヵ年計画を作成中で、ほぼ最終段階にきている。もちろん、最大のキーワードは「地域包括ケア」だ。これを来年度から実行するには、協同福祉会の実践をとことん学ぶことが不可欠だと確信した。近いうちに、できれば2週間、最低でも1週間、数人の職員を派遣することになるだろう。