2013.09.07

感謝

 先日、取引銀行(京葉銀行)の支店長、担当行員と懇談する機会があった。その際、うれしい話があった。「生活クラブ風の村の本部、各事業所にお邪魔する際、直接関係がない職員の人も含めて、とても明るく、丁寧に挨拶してくれる。実に気持ちがいいし、感動する」とのことだった。いや、本当にうれしかった!お二人の話しぶりから、その言葉が外交辞令ではないことが良くわかった。「そうした対応の違いは、発展している企業とそうでない企業ではっきり違っている」とも。金融取引を通して多くの企業と接している銀行員の実感だから、信頼性が高いと言えるだろう。
 何年前になるだろうか。経営コンサルタントを入れて、2年に渡る経営改革を断行した。人事制度の改革とともに、職員の「行動基準」づくりに取り組んだ。「行動基準小冊子」にまとめ、今も、毎年新版に改定し、全職員に配布している、本部では、毎朝、1項目づつ読み合わせする。その中には、電話の対応、あいさつの仕方など、細かな行動基準が記載されているのだ。「こんなことまで…」と疑問に思う向きもあるだろう。しかし、年数を経て、その成果が確実に身になっていることを実感することができた。

 重要なことは、トップを筆頭に、幹部職員がその重要性を理解し、率先することだ。職場が気持ちのよい笑顔と挨拶であふれていることが、ただちに業績に大きな影響を及ぼすわけではない。だから、トップ、幹部は、そんなことより、短期的な成果を上げることに忙殺され、必要だと思っても後回しにしてしまう。しかし、中長期的には、現場のモティベーションがボディブローを浴び続けたように、衰えていくのだ。まず、トップがそのことに気付き、不退転の決意で実行に移すことが求められる。そうした風土がそれなりにある職場は、比較的簡単に事は進むが、長く軽視されてきた部署では、風土づくりに最低1年はかかると思ったほうが良いだろう。幹部は「照れずに自分を変える」覚悟が必要だ。

 懇談の場でもう一つ、素敵な話を聞いた。時期が時期だから「半沢直樹」のことが話題にのぼった。その中で、京葉銀行には、「ノータッチセーフが一番よくない」という社風があるという話が出た。銀行は企業に融資することで利益を得る。ノータッチセーフというのは、「少しでもリスクがある企業には融資しない超安全運転」ということだろう。企業の発展性と安全性は必ずしも均等ではない。安全性が過度に重視されれば、ノータッチセーフ体質になる。発展性に期待し、伴走する体質が京葉銀行の社風と理解した。

 銀行に限らず、私たちの事業においても同じことが言える。生活クラブ風の村には、オータッチセーフという社風はない。さまざまな事業に果敢に挑戦し、ここまで成功を収めてきたが、それを支えてきたのは職員の質の高さに他ならないと、あらためて感じさせてくれたのだった。