2013.11.24

生協系社会福祉法人交流会

 昨日、今日の2日間、生協を母体とする社会福祉法人の交流会が開催された。1年に1回、この時期に開き、今年は、生活クラブ風の村がホストだった。昨日は、午前中にオプションで特養八街の見学を行ない、その後「いなげビレッジ虹と風」で本企画が始まった。昨日のテーマは「現代の社会福祉法人の使命」について、昨年、厚労省の助成を得てまとめた「現場発!社会福祉法人のあり方を問う」と題した提言書をもとに、私が問題提起したうえで、グループ討議を行なった。
 生協系社会福祉法人の多くは特養を作る際に必要に迫られて(生協では特養は経営できないので)社会福祉法人を創ったというのが実際で、社会福祉法人という法人格に思い入れがあるわけではない。その意味では、社会福祉法人の使命と言われてもピンとこないということもあるかもしれない。しかし、動機はどうあれ、社会福祉法人は法人税だけでなく固定資産税も免除され、市街化調整地域でも事業を行なえるなど、他の非営利法人と比較して破格の厚遇を受けているのだから、やはり、真剣に考えるべき課題だ。生活クラブ風の村では、課税相当額を「地域福祉支援積立金」として別途積立し、地域のために使うことを3年前から始めているが、ならコープを母体とする協同福祉会でも収支差額の20%を地域福祉に使用する活動を始めたとの報告があった。生協系社会福祉法人でこの動きが広がり、全国2万足らずの社会福祉法人に発信していければと思う。

 報告書の中でもっとも参加者の共感を得たのは、「ほっとけない」というキーワードだったと思う。社会福祉事業の始まりはそもそも「ほっとけない」という心情だった。「ほっとけない人」をなんとかしなければという「やむにやまれぬ」心情が福祉の出発点だった。ところが、戦後、措置制度事業が始まり、さらには2000年以後は介護保険法、障がい者総合支援法に基づく契約事業になり、民間企業も参入する準市場となった。この経過の中で、福祉の原点が忘れられてしまったのではないか。困った人を助けるのに、採算に乗るか否かが判断の基準になってしまった。もう一度、「ほっとけない人をほっといて、どないするねん」という福祉の原点、人間の原点に戻ろうではないかということを、参加者一同が確認できたと思う。

 今日は、地域包括ケアとユニバーサル就労がテーマで、まず、協同福祉会の村城理事長から、同法人での地域包括ケアの取り組みの報告があった。生協系社会福祉法人の仲間の中で、「ほっとけない人をほっといて、どないするねん」を徹底して実行しているのは、間違いなく協同福祉会だ。今日の村城氏の報告は、あらためて協同福祉会の取り組みの素晴らしさを実感させるものだった。

 実は、生活クラブ風の村では、今週の26日から4人の幹部職員を協同福祉会に派遣(2人は10日間、残る2人は5日間)し、協同福祉会の活動を徹底的に学ぶことにしている。

 そして、最後のテーマが、ユニバーサル就労、生活クラブ風の村が中心になって進めてきたユニバーサル就労を生協系社会福祉法人はもちろん、全国の生協に広げていくことを提唱した。協同福祉会は今年から始めており、既に10人程度のユニバーサル就労対象者を職場に迎え入れている。日本生協連の中期計画案にも「ユニバーサル就労の研究」が記載され、来年1月から「ユニバーサル就労研究会」が設置されることになった。「はたらきたいのにはたらきづらさを抱える人を職場に迎え入れる」ユニバーサル就労の取り組みは確実に広がっている。