2013.10.07

福祉フォーラムジャパン全国フォーラム

 先ほど、一昨日の花入れのブログをアップしたが、もう一つ、昨日あった、表記のフォーラムの報告を。福祉フォーラムジャパンは、元毎日新聞論説委員で、先日報告書が出た社会保障制度改革国民会議の委員、宮武剛さんが理事長を務めるNPOで、初の全国フォーラムが国立市の一橋大学で開催された。私は、第3部の分科会の一つ、「住まい」をテーマにした分科会のパネリストとして参加した。
 午前10時から2時間、今、おそらく世界中で注目されているオランダの訪問看護組織「ビュッツゾルグ」のメンバーを迎えての講演、ビュッツゾルグの話しは以前に聞いたことがあったが、メンバー自身から聞くのは初めてだ。10人程度の看護師、リハビリ職、介護士のグループが一つのチームを構成し、まったくフラットな関係で(所長などの管理職を置かない)人口5000人から1万人のご近所圏域でケアサービスを提供する非営利組織。2007年に1チーム4人で始めたものが、今や620のチーム、6500人が働く巨大な組織に急成長した。しかし、バックオフィス(いわゆる本部機能)には、35人のスタッフと15人のコーチしかいないという。利用者数は年間5万人にのぼるという驚異の事業体だ。10人程度のチームには事務職はおらず、専門職がすべての業務を行なっている。日本の制度で言えば、訪問看護ステーションと訪問介護ステーションが一緒になった組織と言って良いだろう。各チームの独立性を最大限に生かす運営の背後には、かなり詳細な業務標準規定があるのではないか、そのあたりをもう少し詳しく調査してみたいものだ。

 午後の第2部は、「市民で創る地域包括ケア」と題したシンポジューム、厚労省老健局長、原勝則氏、慶應大学教授の権丈善一氏、国立保健医療科学院の米澤純子氏、白梅学園大学教授の山路憲夫氏、そしてコーディネーターが在宅医の新田國夫氏、私は、権丈さんの話をもっとも楽しみにしていたのだった。相変わらず、彼の話しは、まったく無駄がなく、そして正確に今の日本の経済状況をデータで示してくれた。人口が急減し、1000兆円の赤字を抱えたこの国が、近い将来、今より少し良い位の社会保障水準(中福祉)を実現するには、毎年2%程度消費税を上げ、最終的には25%まで引き上げるしか道はないこと、しかもその実行が遅れれば遅れるほど、「今より少しましな水準」の可能性が遠のくことを豊富なデータに基づいて示した。私は、数年前、権丈さんの書籍に出会って、この国の進むべき方向に確信を持ったのだった。今日の朝日新聞によると、来年4月からの消費税3%アップに関しては、半数近くの国民が支持しているという世論調査結果が出たという。しかし、次の10%へのアップには、賛成が極めて少数だった。これは、自民党をはじめとするすべての政党が、10%程度の消費税率で、超高齢化と人口減少が同時進行するこの国がやっていけるはずがないことを国民に明らかにしようとしないからだ。10%は、ほとんど焼け石に水というのが現実なのに。

 さて、第3部が私の出番だったのだが、だいぶ長文になってしまったので、その話は別の機会に。