2011.10.29

スマイルレボリューション

 「病院で子どもが輝いた日」を前回紹介した。2冊目の「スマイルレボリューション」は加藤登紀子さん、林良樹さんの共著、林さんは鴨川自然王国のスタッフだ。

 実は、この本はAmazonで注文して今日届いたところなのだが、先日、登紀子さんの事務所に行った際に、登紀子さんが執筆した稿のゲラの一部をコピしてもらったので、そこだけ読んでいたのだ。

 副題は「3・11から持続可能な地域社会へ」、登紀子さんは、福島第1原発事故という破滅的な事態に到るまで一直線に進んできたこの国の分岐点は1960年だったと言う。満州からの引き上げに始まる、彼女の実体験に基づく分析は、実に明快でわかりやすい。

 1960年に登紀子さんは高校2年、私は9歳だった。この年、石油と石炭の消費量が逆転し、石鹸と合成洗剤の消費量も入れ替わる。まさに、戦後の高度成長、効率、生産性が最優先される時代が始まったのだった。3丁目の夕日が描く時代の数年前かな。

 以後、私たちの暮らしは、年々、驚くほど便利に、そして省力化されてきた。「今の便利さを元に戻すことなどできないでしょ!」と脅されて、「それはそうだ」と納得して、その結果、原発が全国各地にニョキニョキ建てられ、危ないと言う人もいるけど、国も、電力会社も安全だと言うし、有名タレントも「私は必要だと思います」とテレビ画面から語りかけるし、まあ、大丈夫なんでしょ。「オオカミが来るぞ!」式に不安をあおる奴らは不届きだ、位に思っていた人すら少なくなかっただろう。

 しかし、その結果、取り返しがつかない事態が、ついに起こってしまったのだ。

 もう、今までとは違う。もう一度、私たちの暮らしを根本から見直していなければ、事故の犠牲者、被災者に申し訳が立たない、そんな気持ちを掻き立てられる1冊です。