2012.04.04

障がい者就労事業プロジェクト

 今日午後、いなげビレッジで障がい者就労事業プロジェクトの初会合があった。生活クラブ風の村には、とんぼ舎という障がい者就労支援事業所がある。障がい者がはたらく場にはいくつかの種類がある。まずは一般企業ではたらくこと、この場合、「企業」とは株式会社に限らず、社会福祉法人、生協、NPOなども含まれ、「一般就労」と呼ばれる。「特例子会社」という制度があり、企業が自社の業務に障がい者の就労を組み込むことが困難な場合、子会社をつくって障がい者が行ないやすい業務を専門に行うことが認められている。企業に課せられている法定雇用率を達成するために、特例子会社をつくる場合があるのだ。例えば、オリエンタルランドは、ディズニーランド内を飾る鉢植えの花を生産する特例子会社、舞浜コーポレーションを持っている。

 一般就労に対して福祉的就労と呼ばれるはたらき方がある。障害者自立支援法で定められた福祉サービスである。一定の期間内に一般就労をめざし、そのための訓練を行うのが「就労移行支援事業」、そのほかに「就労継続支援事業A型」と同じく「B型」がある。A型は利用者の労働に対して原則としてその地域の最低賃金以上の賃金を支払わねばならないが、B型には、そういう縛りがない。千葉県には2月現在15のA型事業所と151のB型、77の移行支援型事業所がある。そして平成22年度のA型事業所利用者の月額平均賃金はおよそ4万円、B型は12000円である。

 とんぼ舎は、B型事業所である。そして平均賃金は県平均を大きく下回っている。このプロジェクトを設置した理由の一つが、とんぼ舎のこの実態を改革することだ。

 「親亡きあと」という言葉がある。親が元気で一定の稼ぎがある場合は、障がいを持った子を扶養することができるが、自分たちが亡くなったあと、この子はどうなるのだろうというのが共通の悩みだ。これまでは、自分たちが生きているうちに入所施設を見つけ、そこに入れば一安心というパターンが少なくなかった。しかし、これからは入所施設はそんなにできない。また、地域社会、友人から引きはがされて入所施設に移ることが幸せではないという認識が徐々に広がり、今では、できる限り地域で暮らしていくことをめざすようになってきた。

 障がい者の制度として、4~5人で暮らす場、グループホームという制度があり、ここで暮らすには、5~6万円の収入が必要だ。はたらくことでその程度の賃金が得られるようになれば、親亡きあとの暮らしが見通せる。

 とんぼ舎の賃金が県平均を大きく下回っているのは、これまでは仕事の種類や効率、生産性をあまり重視してこなかった私たちの側にある。これからは、今行っている、クッキー製造、内職的な下請け作業、アルミ缶回収の作業を継続するのか、それとも、まったく新しい事業を行うのかを含めて、0から検討しようと考えている。道は遥かだが、利用者が親元を離れてグループホームなどで自立した生活を営むことができる賃金を払うことが究極の目標だ。

 また、生活クラブ風の村には、障がい者就労支援事業はとんぼ舎しかないのだが、今後はこの事業のニーズがどんどん高まっていくという認識に基づいて、A型事業など新しい事業を検討することも、このプロジェクトの任務だ。