2012.09.12

エンゼルケア・グリーフケアプロジェクト

 今日、標記プロジェクトの初会合があった。エンゼルケア、グリーフケアについては、各事業所が独自に行なっており、法人としての統一したマニュアルを持っていなかった。数年前までは、入居系施設は特養八街のみだったが、この5年くらいの間に、佐倉、光ヶ丘、高根台、稲毛、市川が稼働し、合計6ヶ所になった。共通マニュアルが必要な時期になったということだ。今日の議論で、看取りケアについてもこのプロジェクトで共通マニュアルを作ることになった。看取りケア⇒エンゼルケア⇒グリーフケアは一連の流れで行なわれる。それまでの日常のケアの深化が問われ、集大成になる重要なものだ。

 かつてこのブログで紹介した本の中に、QOL(生活の質)を「生命(いのち)の輝き」と訳していたことに、私は感動した。私たちが対人援助という仕事で追求していることは、まさに利用者の「命の輝き」をサポートすることに他ならない。尊厳を守るとは、そういうことだと思う。死を迎えようとしている人には、人生最後の命の輝きを感じてもらいたい。豊かな気持ちで残り少ない人生を生き抜いてもらいたい。家族の人たちにも、それを感じてもらえるように関わることが求められる。看取りケアはそのためのケアでなければならない。そして、エンゼルケア、グリーフケアは、死を迎えた方の尊厳を最大限に守るとともに、家族が死を温かい気持ちで受け入れることができるように行なう専門性の高いケアだと思う。

 また、グリーフケアの中には、死に向き合った職員へのメンタルケアも含まれる。経験の浅い職員にとって、死の現場に立ち会うことは大きな衝撃になる。場合によっては、死の直接の原因が、自ら行なったケア行為による変調ということもあり得る。それは、看取り期においては充分あり得るのだ。職員は、それが自分の責任ではないとしても大きなショックを受ける。受け入れることができずに介護の仕事から離れていく人も少なくない。職員のメンタルケアはとても重要なのだ。

 現在は亡くなる人の8割が死を病院で迎える。しかし、これからは、病院死は減少していかざるを得ない。年間の死者は今後急速に増えていく。しかし、」病院は増えない。したがって、自宅、または施設での死が急速に増えていくのだ。だから、診療所、訪問看護はもちろん、訪問介護の職員もその現場に立ち会うことが増えていくだろう。

 特養八街は12年間の実践により、看取りケア、エンゼルケア、グリーフケアの専門性を獲得してきた。マニュアルもできている。したがって、このプロジェクトでは、八街のマニュアルをベースにして共通マニュアルを作成することにした。

 大ベストセラー「大往生したけりゃ医療とかかわるな」を著した中村仁一医師は、「介護の究極の目標、はきれいなご遺体を作ることだ」と喝破した。その意味を考えてみましょう。