2021.11.05

COCO壱創業者の講演会

先の日曜日のことなので、もうだいぶ前になります。18年前にCOCO壱の経営から外れた創業社長、宗次徳二さんの講演会が開催されました。自ら創った財団で音楽家の支援、福祉活動などをおこなっている方です。自らの極貧の生活が、今の活動の背景にあることも知ることができました。

しかし、ここで書きたいのは、私がした閉会の挨拶の一部です。

橘玲の「無理ゲー社会」(小学館新書)のp113に、驚くべき(僕は驚きました)表が載っています。タイトルは「パーソナリティにおける遺伝率、共有環境、非共有環境の影響」、総計1455万8903人の双生児を対象としてメタ分析したものだそうです。それによると、例えば、記憶、計算、認知、言語、学歴の遺伝率がほぼ50%程度だと言います。諸学習能力の50%は遺伝するということです。TBSの「東大王」を見ていると、人間には如何ともしがたい能力の差があることを認めざるを得ませんよね。しかし、問題は、やる気(57%)、集中力(44%)です。この二つの要素は、「頑張る力」と言えるでしょう。努力できるか否かも、その半分が遺伝で決まるというのです。これはかなりショックなデータです。(もっとも、僕が頑張れないのは、遺伝によるのだと思えば、気が楽に面もありますが。)

日曜日の講演会は、社会的養護出身の子ども・若者とその伴走者を支援する、「子ども若者未来基金」を実施する「ちばこどもおうえんだん」が主催したものです。こうした子ども若者を支援する基金には、一定の学習成績をクリアしている場合に給付するというものが少なくないのですが、学業能力はもちろん、頑張る力もない子ども・若者はどうなるのでしょう。「頑張れない」ことすら、自分の責任ではないとしたら、頑張れとはっぱをかけられても、どうにもなりません。「「どうしても頑張れない人たち」を著した宮口幸治さんは、頑張る人を応援する」という善意の残酷さについて書いている」(同書p115)「そして、宮口は、本当に支援が必要なのは、私たちが支援したくないと思うような「頑張れないこどもたち」だという」(p116)

閉会挨拶でこんな話をしました。宮口幸治さんの前作「ケーキを切れない非行少年たち」を読んでショックを受けたのですが、「どうしても頑張れない人たち」も読んでみようと思います。

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