5歳児 遠足エピソード ~もうじゅうがり、楽しかったよ~
あと10分位したら保育園に戻る準備をしようかな・・・と思っていたところ、Aちゃんがうつむき加減で悲しげな表情を見せていました。保育者が「どうしたの?」と聞いても黙ってうつ向いたままでした。Aちゃんの代わりに周りにいた女児たちが「みんなで もうじゅうがり がやりたかったんだって」と代弁をしてくれました。
保育者とAちゃん、女児たちが集まっている様子に何だなんだ?と男児たちが集まってきて、みんなが揃いました。すぐにAちゃんの様子に気づき、男児たちが「Aちゃん、どうしたの?」と声を掛けます。そこでもAちゃんは黙ってうつ向いたまま、表情はとても悲しそうです。Aちゃんの代わりに女児たちが「みんなで もうじゅうがり やりたいんだって!」
「え~!オレ達は、やりたくない。こおり鬼がいい」「それなら、女子がもうじゅがりやって、オレ達はこおり鬼すればいいじゃない」「そうだね」「そうだね」男児たちはどんどん話を進め、輪の中から抜けて走りだそうとしています。その話を横で聞いていたAちゃんはさらに悲しい表情に。。。保育者が「行っちゃうの?もうじゅうがりは、たくさん人がいる方が楽しんだよ・・・」「だからAちゃんはみんなでやりたいんだって・・・」と男児に助けを求めるかのように囁いてみました。走りが止まり耳を傾けてくれた男児たち。
「え~・・・」。男児たちの心が揺れていると感じました。
保育者の思いとして、みんながずっと楽しみにしていた遠足。もうじゅうがりをやりたいといったAちゃんも、こおり鬼をやりたい男児たちも、みんなが”今日は楽しかった”の気持ちで帰ってほしい。
保育者が「それなら、少しずつ両方やるのはどう?」と提案。
Bくん「それならいいよ!!」男児たちも続いて「いいよ」「いいよ」「Aちゃんやろう」
それからみんなで輪になり♪もうじゅうがりにいこうよ♪、♪もうじゅうがりにいこうよ♪と始まり、Aちゃんも恥ずかしそうに。嬉しそうに。遊びました。その後は約束通り、こおり鬼。みんなの賑やかな声がひろばに響き渡っていました。
保育園に帰るよー!!
AくんとBくんが手をつなぎ、保育園に向かいます。その途中でBくんが「Aちゃん、オレ、もうじゅうがり楽しかったよ。またやろうね」「うん」とうなずくAちゃん。二人の会話を聞いて心がホッコリ温まっていくような感覚でした。
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