ユニバーサル就労

ユニバーサル就労とは

わたしは会社ではたらいています

障がいがあったり、生活困窮状態にあるなど、さまざまな理由ではたらきたいのにはたらきづらいすべての人がはたらけるような仕組みをつくると同時に、誰にとってもはたらきやすく、はたらきがいのある職場環境を目指していく取り組みです。
より多くの人が「わたしは会社ではたらいています」と実感できるよう、その人なりのはたらき方で社会参加できるユニバーサルな地域社会づくりをめざしています。

生活クラブ風の村では、社会福祉法人こそが積極的に地域貢献すべきであると考え、この「ユニバーサル就労」の促進に取り組んでいます。

ユニバーサル就労の定義

ユニバーサル就労の対象は、「はたらきたいのにはたらきにくいすべての人(触法状態の人を除く)」とし、過去に触法歴のある人はユニバーサル就労の対象とします。

また、「居場所」や「生きがい」という視点もユニバーサル就労の範囲であると考え、個別の事情を抱えた多くの人を不採用とせず職場に迎え入れるために、報酬や形態を提案します。作業所等で生産したものを仕入れることや出張販売の受け入れ等によって、生産している人の自立を支援することも、ユニバーサル就労の取り組みに含まれると考えます

ユニバーサル就労のシステム

2008年から千葉県内のユニバーサル就労をすすめたいと考えている団体とともに、より多くの企業や団体がユニバーサル就労に積極的に取り組んでいくことのできるようなシステムを検討してきました。

詳しい内容はこちら  ◆ユニバーサル就労のすすめ◆

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 【PDF】 1・4ページ. 2・3ページ

◆ユニバーサル就労システムガイドブック◆

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※ご希望の方は、資料請求よりお申し込みください。

 

 

ユニバーサル就労システムの進め方

1-1. マッチングワークショップ:はたらきにくさを抱える人とユニバーサル就労を進めたい団体の出会いの場をつくり、就労の場を一緒に考えていくワークショップです。

 

 

1-2. 個別相談:電話等による個別の相談受付です。

2. アセスメント:本人の希望を聞きながら、職場実習や見学などからはじめ、1人ひとりにあわせたステップで就労に向けたアセスメントをしていきます。

 

3. 継続・キャリアアップのための支援:就労をはじめてからも、1人ひとりに合わせた目標などを設定し、ステップアップを支援していきます。就労している本人と職場(上司)の1対1の関係では、どちらかにストレスのかかってしまうことがあるため、人事担当者やユニバーサル就労支援室などの内部就労支援部署や、外部支援団体と協力しながら、その人の「“会社”ではたらく」を一緒に支えていきます。

対価と形態:ユニバーサル就労の種類として、以下の4つを設定しています。ユニバーサル就労希望者、職場、内部就労支援部署の3者が相談して、以下の種類の中から決定します。本人と事業所がお互いの要望に応じてはたらき方やはたらく日数・時間等を変更するなど、その人のペースでステップアップを目指します。

コミューターは、「継続的に通う人」という意味で、社会に出るための第一歩を支援しています。自分のペースで少しずつ着実にステップアップすることができ、内部就労支援部署等が伴走しながら最低賃金以上の就労を目指していきます。それが難しい人でも職場の一員として“会社”ではたらくことができます。また、職場にとっては、その人がいることで、誰にとっても仕事がしやすいユニバーサルな職場となると考えています。生活クラブ風の村では、無償コミューター、有償コミューターに係る交通費や報酬等の経費は、地域福祉支援積立金から拠出し、各事業所が積極的にユニバーサル就労に取り組むことができるような仕組みをとっています。

ユニバーサル就労を広げていくために

ひとつでも多くの企業・団体が「ユニバーサル就労」に取り組み、また現在ユニバーサル就労に取り組んでいる企業・団体等も含めてユニバーサル就労を継続していくことができるようにするために、ユニバーサル就労をすすめる団体を支援するネットワーク・中間支援団体を創設し、また社会化していくことが重要と考えます。

千葉県では、2012年1月にユニバーサル就労ネットワークちばを設立しました。また、2011年7月に設立された、一般社団法人ユニバーサル志縁社会創造センターは、ユニバーサル就労の全国的な展開を目指しています。

ユニバーサル就労のあゆみ

2006年6月 「社会的企業研究会ちば」の設置
生活クラブ生活協同組合千葉の活動から生まれた「千葉グループ連絡協議会」内に社会的企業研究会ちばを設置。県内の労働者協同組合や障がい者就労を進める団体にも広く呼びかけ、事業モデルの見学会や学習会を行いました。
2007年12月~ 2008年 5月 ライフ&シニアハウス市川でのワークショップ
2008年9月千葉県市川市にオープンの「ライフ&シニアハウス市川」をさまざまな人のはたらく場として提供する「ユニバーサル就労」を提案。そのあり方や実現に向けた検討を行うため、開設前からワークショップを開催しました。
2008年8月~2009年2月 高根台つどいの家でのワークショップ
千葉県船橋市の高根台つどいの家では、施設開設前からワークショップを開催。開催後も、「高根台つどいの家ユニバーサル就労ネットワーク会議」として継続しています。2010年11月、フォーラムも開催しました。
2008年10月~2009年 5月 システムづくりワークショップ 第一段階
千葉県内のユニバーサル就労をすすめたいと考えている団体とワークショップを開催。ユニバーサル就労の定義を共有しました。
2010年10月~2011年 4月 システムづくりワークショップ 第二段階
各団体での実践を基に、ユニバーサル就労を促進していくためのシステムを整理、共有しました。
2010年11月 いなげビレッジ虹と風でのワークショップ
2011年夏の開設に向け、マッチングワークショップの手法を活用しながら地域の方たちとともに、就労実現に向けた調整を進めてきました。現在も、ネットワークとして継続し、2013年5月には事例報告会を開催しました。
2011年6月~ システムづくりワークショップ報告会
ユニバーサル就労のシステムと、いくつかの事例の報告を行い、他に取り組みを進めている団体等とも趣旨の共有を図りました。
2011年7月~ 「ユニバーサル就労ネットワークちば」設立準備会
千葉県内を中心に、さまざまな団体・個人が協働し、設立準備を進めてきました。
2011年7月 「ユニバーサル志縁社会創造センター」設立
ユニバーサル就労を含むユニバーサルな社会を実現するために全国組織として設立されました。
2012年1月~ 「ユニバーサル就労ネットワークちば」設立
千葉県内を中心としたユニバーサル就労を進めていく企業・団体に対して取り組みを継続していくための支援を行い、それらを通じてユニバーサルな地域社会づくりを行うために設立されました。
2013年4月~ 生活困窮者自立促進支援モデル事業の実施
2013年度より生活困窮者自立促進支援モデル事業が全国で実施されました。その中で、ユニバーサル就労は、就労訓練事業(いわゆる中間的就労)の取組み事例の一つとして厚生労働省から紹介されました。
2013年10月~ 就労訓練事業就労支援担当者養成講座の実施
就労訓練事業においてはたらく本人と事業所、外部支援とをコーディネートする役割をもつ就労支援担当者の養成講座を全国で開催しました。
2013年11月~ 生活クラブ風の村流山でのワークショップ
2014年7月の開設に向けて、これまで実践してきたマッチングワークショップの手法を活用しながら地域の方たちとともに、施設内での就労の実現を進めてきました。
2014年10月~ 「特定非営利活動法人ユニバーサル就労ネットワークちば」設立
これまでの活動をさらに充実したものにしていくために千葉市の認証を得てNPO法人化を行いました。はたらく場づくり、就労訓練の機会の提供、(職業紹介業を取得した)より確実なコーディネートを実践していきます。
2016年8月~ 「ユニバーサル就労システム高度化事業」の実施
これまでのユニバーサル就労の実践を振り返り、他制度、他機関との連携をさらに深めた総合的・包括的な「支援付き就労」のシステムづくりに取り組んでいます。

ユニバーサル就労の高度化に取り組んでいます

2008年からのユニバーサル就労の取り組みを経て、生活クラブ風の村では「ユニバーサル就労システムの高度化」に取り組んでいます。現代社会におけるはたらきづらさの事情はさまざまであり、それに対応する総合的、包括的な「支援付き就労」のシステムづくりが必要とされているからです。障がいのある方に対する就労支援制度や2015年4月より開始された生活困窮者自立支援制度など、既存の就労支援制度の積極的な活用や他機関とのさらなる連携とともに、制度、施策の改善や創設に向けた提案なども行っていきます。今後も以下のことをめざしてユニバーサル就労に取り組んでいきます。

①普通の会社で「はたらく」
②はたらきづらさをかかえたすべての人を対象とする
③一法人で支えるのではなく地域全体で支える
④無償コミューターから一般賃金に至る4つのはたらき方を用意し、その流れをスムーズにする