永山 葵 Nagayama Aoi
血の繋がりはないけど、こどもを強く想って支えていく職業。
学生の時に授業でみたビデオに衝撃を受けたことがきっかけでした。
児童養護施設で働きたいと思った時のこと
中学生のときから保育士になりたいと思っていて、保育園の職業体験に行った経験もありました。専門の大学に入ったのですが、そのときに児童養護や乳児院等の施設に関する授業を受けたことが、現在の職に興味を持ったきっかけでした。
ある日の授業で、児童養護施設のビデオを見る機会があったんです。その中で、ある職員の方がそこにいる1人のこどもを引き取って自分で育てたいと言っているシーンがあって…こどもとの関係性がすごく強く、愛をもって関わっている内容でした。その時、血の繋がりはないけど、こどもを強く想って支えていく職業に、とても魅力を感じました。当時感じた衝撃は、自分の中で大きいと思います。
だからこそ、就職先を選ぶ上で「小規模」で「家」ということは重要視していました。はぐくみの杜は、とても家庭的な雰囲気で温かみのある場所だなと感じ、直感的に「ここで働きたい」と思いました。
大人への考え方が変わるきっかけをつくる
ここで生活するこどもたちには、大人への考え方が変わるきっかけをつくってあげたいと思っています。児童養護施設に入るこどもたちは、親同士の喧嘩や暴力、虐待経験がある場合がほとんどです。歪みあったり、怒ったり、叩いたりしてくる大人を目の当たりにして育ってきているので、大人同士のいい関係性を感じたことがないんですね。だからこそ、職員同士で思いやりを持った関わりをしているとか、「ありがとう」って言葉が自然と出てくる関係性を見て、こども自身も自然と感謝や素直な気持ちが言えるように育ってほしいです。職員達の一つひとつの言動が、こういう関係性ってあるんだ、大人って信頼できるんだなっていう、大人への考え方が変わるきっかけになるのではないかと思っています。
あとは、やはり温かみのある関わりをすることや、優しい声掛け、あなたのことが大事だよってことをきちんと伝えることも大切です。
はぐくみの杜君津では、こどもの心を育てていくことをとても大切にしています。
「なんとかなる」という意識で、自分がダメにならないように
仕事に対しての悩みやうまくいかないことを、あまりにも考えすぎて何もできなくなってしまうくらいなら、「なんとかなる、なんとかなる」って自分に言い聞かせながら、軽い気持ちでいられるようにしています。考えすぎちゃって、自分がダメにならないように。この考え方は、ずっと意識していることですね。
あとは、たくさん笑うことも。普段はこどもたちが面白いことをしてくれるので自然に笑えますが、笑っている時の空気感ってすごく雰囲気が良くなるなって思います。こどもたち同士でも強く言い合ったり、喧嘩することってもちろんあるんです。そういう時こそ、笑うことで少しでも空気が良くなればと思い、意識的に笑うようにしています。
こどもに対しては、その時何を思っているのか、素直な気持ちや話を聞くことを大切にしています。職員として、今こう思っているんじゃないか、こうして欲しいんじゃないかって想像しながら、アクションすることもありますが、その推測が全然違う場合があります。そういう理由だったの?って、ハッとすることも…。こどもの気持ちを想像しつつ、きちんと話を聞いて、”本当の気持ち”をちゃんと聞き出せるように意識しながら関わっています。
児童養護施設で働くことを検討されている方は、1度はぐくみの杜に来てみてください。実際に見てもらえれば、風の村の雰囲気や大切にしている事がきっと伝わると思うので、少しでも気になる方は是非見学に来ていただきたいです。